空の色
空の色は光り輝いていた、天気では無く、心の色が眼球を通して見えたのだろう・・。目を開けていても閉じていても、見えてくる、綺麗な空の色。
ある日の空の色は、薄い灰色で・・そしてそのうち、大粒の雨を降らしたように見えた。
それは天気では無く、心の色が眼球を通して見えたのだろう・・。
嘘はつけない、そうじゃない、つきたくないんだ。
空の色が、心の色として眼球を通して見えたのなら、大粒の雨は、涙だった。雨が沢山降った後、空が明るく光輝くように、心の色が眼球を通して、次に見えた色はきっと、光輝く空の色・・綺麗な空の色だろう。
武井 こらむ
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— 武井こらむ@芸術である文章 (@takei06coramu) 2020年10月18日
野菜達の待合室
待合室には、野菜達が座っていた。
そして、その奥の部屋には、大きい鍋が用意されていて、豚肉はごろっと炒められてあった。待合室には、その中に入る野菜達が順番を待っていた。美味しい料理になる為に。
「玉ねぎさんどうぞ」と最初に呼ばれた、その後にニンジンさんそして、ジャガイモさんの順だ。
鍋のある奥の部屋で調理さんは、大きめの杓文字で、それらの野菜達を炒めていた。野菜達が少し透明になってきた頃、その鍋に水をヒタヒタに入れる。
クツクツとクツクツとしばらく煮込み、1番頑固なニンジンに菜箸がスッと通ったら、火を止め、茶色い固まりを割り入れる。うん、良い匂いが漂ってきた。
調理さんが、白いお皿に土鍋で炊いた白い粒を盛る、鍋の中のものをお玉ですくいあげ、その上にかければ出来上がりだ。
「カレーライスです」受付の方が、大きい鈴を鳴らしながら、声を上げた。
うん、とっても良い匂いだ。
武井こらむ
籠の中のみかん
みかんを拾い集める。オレンジ色や黄色、そして緑色。黄色に赤を少し混ぜたような色も。
木から落ちたのだろうか、たくさんのみかんが、土の上を綺麗に転がっている。そしてそれを籠の中に入れていくが、いっぱいにはならず・・。籠のどこからか零れ落ちていたかのように・・。だが、籠の中に穴は確認出来ず・・。
でも良く見ると・・色だけが残っていたのだ。
そうか、そうだ、物体は関係無いんだ。
大切なのは、放つ色なんだ。いろんな色を混ぜて見えたその色は、あなただけに見える、あなただけの色だから。
武井こらむ
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秋の色
秋の色を探しに行こう、少し涼しくなったら。そして、秋を身体で感じ、耳で感じ、目で感じ、人それぞれの秋色を見つけに行こう。その色はオレンジ色に見えたり、紫色に見えたり、灰色に見えたり。そう心で感じる色で良い、みんなが同じ色に見えたり感じたりする訳では無いから。
秋の色を探しに行こう、涼しくなったら。
武井 こらむ