2020-11-07 黄金色 鞄一つで旅に出た。 乗り込んだ列車の窓から見えた景色は、どこまでも続く黄金色。ずっと、ずっと続く輝く色。 その黄金色を見ていると、少し切なくなる。何故だろう・・。 考えは、空に浮かんでは消えて無くなる雲のように、後から後から形を変えてやって来る。そして陽が沈む頃、その色は、消えて無くなり、考えは、闇になる。 そう色々考えるのは、やめておこう。 夜になりまた朝が来れば、自分の瞳の奥にだけ、黄金色が見えてくる。その切なさも消えて。 武井 こらむ